もし自分の目の前で人が倒れたり、
意識を失う場面に出会ったら、どうしますか?
救命救急士が到着するまでの、
わずか6分間に、誰にでも出来ることがあります。

ぼくは、出来るだけ多くの人に、
このことを知っておいていただけたらと思います。

■ぜひ知っておいてほしいこと
人間は、ちょっとしたショックだけで
気を失ってしまい、呼吸や心臓が止まることがあります。
キャンプは、川や海でおぼれたり、日射病・熱射病、
ハチなどに刺される・・・、ショックの危険が多い環境です。

さて、もし何らかのショックや事故で、突然心臓が止まった場合、
幸いにして、すぐに心肺蘇生法を受けることができたら、
97%の人は助かります。
しかし、心肺蘇生法の開始までに4分経過しますと50%、
6分経過していれば、10%に生存率が低下します。

一方、現在日本では、救急車を呼んでから、
心肺蘇生法が出来る救命救急士が乗った救急車が
到着するまでにかかる時間は、6分とされています。

これは、救命救急士が到着するまでの間に、
誰も心肺蘇生をしなかったら、9割の人が亡くなるということを意味しています。

そして、心肺蘇生の方法を知っている人が多ければ多いほど、
助かるはずの命をなくすことが、少なくなります。

ここでご紹介する心肺蘇生法は、方法を知っていれば、
誰でも出来ますし、また、誰が行うことも、許されています。

■人が倒れた、倒れている、動かない
応急処置の前に、まず、周囲の安全を確認します。
2次災害を防止するために、安全な状態を確保します。
- 安全な場合、そのまま動かさない
- 安全でない場合、安全を確保します。
 なるべく動かさずに安全を確保します。
 周囲の人に安全確保の協力をお願いします。

倒れている人に声をかけます。
声をかけることで、意識があるかどうかを確認できます。
意識があれば、この人が助けてくれるという安心から、
恐怖心が取り除かれ、体力、特に心臓の負担が軽減します。

次に、出血の有無を確認します
- 動脈性や、大出血のある場合は、次の手当をします。
 傷口に衣服やハンカチなどを当てて、血が止まるまで傷口を手で圧迫します。
 傷口を、心臓より高い位置にします。
 傷口の上に止血する程度の強さで包帯を巻きます。
 強く巻いたり手前を縛らない。

心肺蘇生法の必要性をチェックして、
必要であれば、人工呼吸、心臓マッサージをすぐに行います。
または心肺蘇生のための装置であるAEDがあれば、
周りの人に、持ってきて開けてもらうようにお願いします。

心肺蘇生法は、以下のホームページに詳しく説明されています。
東京消防庁
AED使用を含めた手順が掲載されています。
総務省消防庁
一つ一つの手順が図解で詳しく分かります。
仙台市
写真入の図解説明が分かりやすいです。

繰り返しますが、心肺蘇生が必要な際に、救命救急士が到着するまで
何も行わなかったら、9割の方は亡くなります。

一人でも多くの方が、心肺蘇生法を知ること、
人工呼吸や心臓マッサージの方法、AEDの使用方法を知っておくことが
一人でも、多くの人を助けることになります。

■講習会 - 受けるチャンスは?
心肺蘇生法は、実習を含んだ講習会(有償)が
日本赤十字社や地元消防署等により開かれていますので、
興味のあるキャンパーの方には、ぜひ、受講していただけたらと思います。

ところで、小学生のおられる
ご家庭の方は、夏休みの前に、プール監視当番向けの講習会を
受講するチャンスのある方も、多いのではないでしょうか。

実は、この講習会では、心肺蘇生法の実習と、
AEDの使用法を、詳しく教えてもらえます。
こういった講習を無料で受けるチャンスは、多くありませんので、
もし、チャンスがあれば、ぜひ逃さないで受講してください。

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